有名な投資の格言で「一つの籠に卵を入れるな」というのがあります。
これは「ある特定の投資対象に全額を投じてはいけない」「分散投資をすべきだ」という意味です。
いくつかの卵を一つの籠に入れてしまうと、万が一その籠を倒してしまった場合、全ての卵がダメになってしまいます。
複数の籠に卵を分散して入れれば、仮に一つの籠を倒してしまっても残りの卵は潰れずに無事に残る、という「分散投資」の有効性を表現する格言です。
分散投資とは
一般的には
- 株
- 債権
- 為替
- 不動産
- 商品(コモディティ)
など「お互いが反相関関係」にある金融資産を保有することより、
どれかが下がっても他の物が上がる
ことで大損を免れることを目的としています。
教科書的には
- 株が上がれば債権が下がる
- 株が下がれば金が上がる
ということになってはいますが。
分散投資で儲かるか?
上記を見ても分かるように、こういった分散投資のポートフォリオは結局のところ
プラマイゼロ
になることを目的としています。
例えば資産が数十億とかあって、お金を増やしたいとは思わないけど減らしたくない、という人はこんな感じで資産を分散しておく必要があるかと思います。
が、普通のサラリーマンが分散投資をすると、
増えも減りもしない
ということになってしまうのです。
お金を増やしたいから投資するのに、教科書通りの分散運用ではいつまで経っても現状維持なのです。
真逆の「一点集中投資」
分散投資の対極にあるのは「一点集中投資」です。
これは非常に危険です。
危険ですが、資金をとてつもない金額に増やした人は「一点集中投資」で稼いでいます。
まぁ、それで一時的に大儲けした人がその後どうなったか?は人それぞれですが。
投資の世界ではものすごく儲けた人が一時脚光を浴びますが、大抵は消えていきます。
「一点集中投資」がたまたまハマっただけというケースも多いです。
投資なんて結局のところ上がるか下がるかしかないので、上げ相場で「一点集中全力買い」が地合いの良さでハマって大儲け、となる可能性はあります。
相場で生き残ることが重要
例えばアベノミクスの上昇相場で”買い”で大儲けした人は、その後の相場で儲けを吐き出しているでしょう。
リーマンショック後の下げ相場で”売り”で大儲けした人は、その後の戻り相場→アベノミクスで大負けしているはずです。
一時的な上げ・下げのトレンドで儲けても、その後地合いが変わった場合、同じやり方をしていてもダメなのです。
常に相場の方向性を敏感にキャッチし、その時の地合いにあったトレードをすることが、トレーダーには求められるわけです。